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  • 弥生ちゃん [19.三人組の1人が・・・]


    僕たちが、地下室で紫外線の話を始める、ちょっと前・・・
    ショーウインドー前の3人組は、弥生ちゃんと同じ中学1年生で、午後5時という時間は、帰宅に励む時間帯であるため、3人の1人が「帰ろ、帰ろ」と言って、もう1人の手を引き、ショーウインドーの前を立ち去ろうとしていたのだが、3人の内の、2人が、歩き始めても、まだ、1人の少女がショーウインドウを眺めており、その目線は、弥生ちゃんの足下をじっと眺めています。

    その少女の目線の先には、ちょっと洒落たデザイン模様がショーウインドーのガラスに張られているのですが、模様のちょっとした隙間から、それ・・・ それが見えてしまっていたのです。

    地下にいる三人は、弥生ちゃんの足下が、おしっこでビチャビチャになっている事には気が付いたのですが、カメラの位置が悪くその事に気づいていないのです、その事とは、弥生ちゃんが立たされている床は鏡になっており、その鏡が弥生ちゃん性器と、漏らしているおしっこを写して、ちょうどデザイン模様の隙間から、今外にいる1人の少女に見えてしまっているのです・・・

    その少女はおもむろにポケットからスマートフォンを取り出し、その隙間から見える弥生ちゃんの性器と、ショーウインドウの弥生ちゃんの全身を写メに撮ったかと思うと、「ニヤッ」と微笑んで、ちょっと先で、引っ張り合いして遊んでいる2人に駆け寄り、何事もなかったかのように3人でおしゃべりをしながら、帰宅するのでした。

    まだ続きます、現在ここまで執筆しました。


  • 弥生ちゃん [18.その頃・・・]


    変態さん御一行の、メンバーは・・・・
    僕と小林は、弥生ちゃんをお店に運んだ後に、この店のオーナー「藤田」さんに、お願いして弥生ちゃんを展示してもらい、現在、このお店の地下にある、撮影スタジオで、弥生ちゃんの状態をモニターで見ていたのである。
    実は、この藤田という人物は、ジュニアモデルさんでちょっと過激な映像を制作しており、モデルプロダクションもしていたので、その際に僕と知り合って、現在表向きに、ジュニア向けの服を販売し、裏では、この地下室の撮影スタジオを使用して、今でもジュニアモデルの過激な映像を作り続けている、強者なのです。

    この地下室で、弥生ちゃんが映し出されているモニターを三人で眺めていると、ショーウインドーに指を指して、近づいてくる三人の女の子がいではないですか。
    そのまま3人が近づき、あと2m位でショーウインドーに・・・・って時にモニターのスピーカーから「シャャ〜」と、音が聞こえてきて、弥生ちゃんの足下に小さな水たまりが出来ていきます。
    外の3人は、ショーウインドウのすぐそこまで来て、弥生ちゃんへ、指を指しながら
    「似ているよ!!」
    「え〜、似ていないよ」
    「サングラスしているから良くわかんないし、隣のクラスの子だから、あんまり覚えてないし・・・」
    「こんな子いたかな・・・」、などと話をしていて、お漏らししていることに気づいていないようである。

    あんなに盛大に、おしっこが出たのに、何故三人は気がつかないのかな?と思っていたら、ショーウインドーのガラス面にデザインで、模様が入っているのです。
    僕たちが見ている映像を録画しているカメラはショーウインドーの上の方に有るので気が付かなかった・・・
    あのデザインの模様だと、ショーウインドーの外からは、弥生ちゃんの腰下10cmほどが見えるだけだから、上半身と、ちょっとだけスカートが見えるだけで、おしっこを漏らしている弥生ちゃんがいるという状況は、わからないみたいだ。

    バレてしまうのではないかと、ちょっとドキッとしたが、逆に、弥生ちゃんはその状況で失禁するほどの快感を得ているのだと思った。

    「ねぇ、碇・・・」と、横の作業着姿のままの小林が聞いてきた。
    「なんだぁ・・・」
    「弥生ちゃん失禁しちゃったじゃない」
    「うん」
    「わたし、思うんだけど、碇は、弥生ちゃんの性器もきちんと塗装したじゃない」
    「うん、したした、楽しく塗装させていただきました。」
    「でね、わたしが思うに、そろそろ、硬化が切れてきたんじゃないかと・・・」
    「あっ!! 忘れてた・・・ いま、何時??」
    それを聞いていた藤田が、「いま、5時だけど」と言った。

    僕と、小林が、同時に「えっ!!」と、大声を出した。
    それを不思議そうに藤田が見ている。

    「ご、ご、5時・・・」
    「5時って・・・・」
    あの、小林も動揺している・・・・
    完全に何が起きているのかわからない、藤田に小林が説明をした。

    「今回、弥生ちゃんに使用した特殊な塗料は、約3時間で硬化が切れるように作ってあるのだけど、すでに、4時間経過している状態で、まだ硬化が切れていないの、失禁したので、一部分ではあるが、硬化は切れ始めはしているけど、ちょっと長すぎなの・・・」

    「この塗料は、厚く塗ったら、長くなるっていう話だったから、僕が厚く塗りすぎたんじゃないかな・・・」と、僕が言うと小林は、わたしが見ていた限り、厚く塗装されている部分は無かったから・・・・」
    そう言うと、小林がだまってしまい、考えはじめてしまった・・・

    不思議そうにまた、藤田が小林に質問をした。
    「まぁ、じっさい、現状で、一部分が効果が切れ始めているという事だから、この状態から、どのくらいで元に戻れるんだい??」
    「そうだなぁ〜 あと30分って所だと思う」
    「なんだぁ、それじゃあ特に問題無いな・・・」

    「まぁ、そうなんだけど・・・」といって、納得できない小林に僕は今気が付いたことを言ってみた。
    「もしかすると、紫外線・・・・ 紫外線で、今回使用した特殊な塗料が硬化を開始させるわけじゃない。
    「うん」
    「紫外線って、普通に外にあるものだよね・・・・」

    「あっ、忘れていた、それそれ・・・」小林がニコニコし始めた。
    「今回使用した特殊な塗料は、紫外線で硬化を開始させるのだけど、硬化が始まってしまえば、特に照射を続ける必要がない様に作ったので、紫外線を照射し続けるる必要がないので、必要無い事は実験していなかったの。」
    「じゃあ、今日みたいに、野外に連れ出して、太陽の紫外線を浴び続けると、硬化時間が延びると言うことだね・・・」
    「そう言う事ね・・・ 弥生ちゃんには申し訳ないけど、やはり、室内の研究所の中だけでは、わからない事もあるんだなぁ〜 いい経験させてもらいました。しかも、この効果を次の物に、応用出来るかとワクワクして来きちゃった。」などと言っている、変態小林なのである・・・


  • 弥生ちゃん [17.同級生・・・]


    このお店は、わたしがたまに買い物するくらい、わたしの家からすぐ近くで、このお店の周りには、もちろん同級生だって沢山いますし、友人がお店に来る可能性だって有ります。
    お店に買い物に来なくても、ショーウインドウに飾られてしまったわたしが目に付くのは確実です。

    「どうしよう・・・」
    こんな、変態的な行為が同級生、もしくは友人に知られてしまえば、それこそ、人生終了です・・・ って言うか、もう終了しているんだった・・・ じゃあ、もう遠慮なんかしないで、やりたいように、やってしまおうか!!

    「何がやりたいの・・・」
    「今の、わたしに何が出来るの?」
    「何も出来ないじゃない・・・」
    「・・・・・・・・・・。」
    「・・・・・・でも、その何も出来ない状況になりたかったんでしょ・・・」
    「・・・・・・・・・」
    「そう、わたしが望んでいた、固められ、展示され、放置・・・」

    「んっ?」
    「数人が、わたしが展示されているショーウインドを指さし、近づいてきている。」

    「あ、あれは、隣のクラスの、女子3人組だ・・・」
    「あの子たちは、わたしを知っていると、思う・・・」
    「あぁ、間違いなく、終わった・・・」
    「The end・・・・・・。」

    わたし・・・
    わたし・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・。

    変態のAV監督さんにお願いして、変態科学者が作り出した、間違ってもう元に戻る事が出来ない、固まってしまう特殊な塗料を塗装されて全身固められ、戻る事が出来ないなんて知らなかったから、自らの意志で、目の中と、口の中にまで入れてしまい、もう完全に動けなくなって、リアルなマネキンの様にさせられて、廃棄され、今はノーパン状態で、スカートの中は濡れ濡れの性器丸出しで、わたしの住んでいる近所の洋服店のショーウィンドにかざられ、隣のクラスの人に気がつかれて・・・・

    「あぁぁっ・・・・」
    「あああぁ〜・・・・・」
    「わたし・・・・・・・」
    「わ・た・し・・・・・、イッちゃうぅ〜」
    「・・・・・・・・・。」

    「シャャ〜」と、おしっこが漏れる音とともに、意識を失った弥生ちゃんである。


  • 弥生ちゃん [16.展示]


    急に、足をふれられて、「はっ!」と、気づき、目の前を見ると、作業着を来ている二人がわたしを、どこかに運ぶ準備をしている様です。
    今が、助けを求めるチャンスかもしれないと思ったわたしは、何とか声を出そうと、動こうと、必死にがんばるのですが、全く身体は動かず、声もでません。
    そんな状況のわたしを知らない二人の作業服の人は、わたしを持ち上げ、運び始めました。
    もう、わたし、完全に人ではなく、物として扱われています。

    幸いな事に、二人の作業服の人は、わたしが下を向いている状態で運び
    だしたので、周りを知ることが出来たのです。
    まず、わたしが乗せられてきた車の、わたしの下にゴツゴツしていた物が、マネキン人形で、その数が数体あった事。
    そして、わたしを運び込んでいる所が、床のタイルを見ると普通の家ではなく、お店の様なタイルだと判った事、そして、最後に、立たされる時に見えたのは、ジュニア向けの洋服を売っているお店だと言う事・・・

    「お店だと言うこと・・・・・ってぇぇぇ〜」
    「ちょっとまってぇぇ〜」
    「このお店って、わたしが今着ている、洋服買ったお店じゃないですかぁぁ〜」
    「あぁ、この店員さん知っているしぃぃ〜」
    「は、はずかしい・・・よぉぉ〜・・・・」
    でも、店員さんわたしには気が付いていないみたい・・・そりゃそうか、本物の人間が、マネキン人形にされているなんて誰も思わないわけだし・・・
    その後、わたしは、ショーウインドーに移動させられて、ピンクのかわいいキャップと、ハートの形をした、サングラスを付けられ、展示されてしまったのです。


  • 弥生ちゃん [15.荷台]


    どうやら、わたしは、気を失ってしまっていたみたいです。こんな危険な状況なのに、自分の欲求に勝てず、しかも、失神してしまうほど感じてしまうとは、本当にわたしは変態さんになってしまったみたいです。
    周りを見ると・・・と言っても、眼球まで特殊な液体で塗装し、固められてしまっているわたしには、今、見えるのは、布・・・ 茶色の布です。たしか、たくさんの家電のゴミの山に捨てられたはずなのですが、今は、青空ではなく、見えるのは布・・・なのです・・・・。
    そして、わたしの下や横には、何かゴツゴツした物が沢山ある感じで、その一番上に斜めに乗っているのが、わたしらしいです。
    先程から、結構揺れるので、どうやら、車に乗せられているのではないでしょうか?
    「ちょっと、ホッとしました・・・」
    あのまま、あのゴミの山に捨てられていれば、確実に埋められてしまいます、埋められてしまえば、本当に、本当に人生終了になってしまいますが、どうやら生き埋めは、まのがれたらしいです。

    わたしの周りや下にあるゴツゴツした物は、どうやらマネキンのようです。
    おそらく本物のマネキンだと思いますが、まさか、わたしと同じように固められた、元人間なのではないかとも思いましたが、わたしの背中から感じる限り、かなりのマネキンがわたしの下にあるので、さすがにこの数はありえないと思いました。
    少し斜めになっているわたしの視界には、透明なラップでぐるぐる巻きにされて、ミイラのようになっているマネキンも見えます。

    こんな大量のマネキンを、どこに運び、どこにわたしが連れて行かれているのでしょう・・・

    もしかすると、碇監督さんと、小林さんが、戻ってきて、わたしを回収?助けて?くれたのではないかと思ったのですが・・・・
    先程わたしが、処分場に連れて行かれる際の車は、こんな布の天井なんか無く、青空が見えていたので、どうやら、違う車みたいです。

    「どうしたらよいでしょうか?」って、どうも出来ない・・・
    「固められ、身動きもできない・・・」
    「音も聞こえない・・・」ちょっとした音が聞こえれば、どこに向かっているか、知ることも出来るかもしれないが、まったく音が聞こえない・・・」

    碇監督さんと、小林さんの悪ふざけで、捨てられた風というのを、期待したい所なのですが・・・・。
    先程と、車が違うとなると、本当にわたしを物として廃棄し、その廃棄されていた、わたしを、リアルなマネキン人形等と勘違いした誰かに、拾われて、連れ去られているというのが、現在の現状なのかもしれない・・・・

    気を失ってしまっていたので、どのくらいの時間が経ってしまったのか全くわからなくなってしまったが、気づいてからすでに30分以上も車は走り続けているように感じるし、信号で止まるような感じもないので、高速道路を走行しているのではないかと・・・。
    高速道路で、移動されたら、元の廃棄された所からかなり遠い所に、今わたしが、いるのではないでしょうか。

    本当に、もう・・・わたし・・・助からないだろうな・・・
    でも・・・・。
    でも・・・・・・・・。
    本当に、本当に・・・、この状況に興奮している、わたしがいるのも現実・・・

    「また・・・・、くる・・・ きちゃうぅ〜!!」
    「すんごぃのが・・・・いくぅぅ〜!!!」

    ・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

    また、少しの間気を失ってしまった、みたいです。


  • 弥生ちゃん [14.産廃業者]


    「さて、弥生ちゃんは、固められた状態で、本当に処分されてしまうと、思い込んでいて、これで終わりだと思っていると思うが、ここで終わらないのが、碇監督さんなのであります!!」
    「まぁ、碇は、陰で、小悪魔って言われているから、驚きはしないけど・・・・」
    「そ、そうなの? まぁいいや、では、弥生ちゃんを、さらに状況悪化させる悪戯!!」
    「第二フェーズへ!!」

    僕と、小林は一度、先程まで固める作業した家へ戻り、作業着に着替えて、軍手に、長靴、目深にかぶった帽子に、サングラス、そしてマスクを付け、周りからの見た目は、何らかの作業をしている業者さんって言う感じに変装し、さらには、先程、弥生ちゃんを運搬するのに使用した軽トラックに幌を付け、数体のマネキンを積んで、再度、弥生ちゃんが現在放棄されている所へ向かったのです。

    なんだかんだと、色々している間に、弥生ちゃんが固まってから、すでに50分くらいが経っており、この塗料の硬化持続時間が約3時間なので、まだ2時間以上の余裕がある。

    穴の中から、二人で、弥生ちゃんを引き上げ、マネキンが沢山荷台にある所に、まるで本物のマネキンの様に物として扱い、物として荷台に放り込み、「じゃぁ、東京へ!!」「おぉう!!」

    高速を使えば、1時間ちょっとで東京です。
    まだ、夕方の帰宅や、帰社のタイミングではないので、スムーズに移動できています。

    「なぁ、小林・・・」
    「んっ、なぁに?」
    「僕さっき、産廃所から、弥生ちゃんを車に乗せる時に、弥生ちゃんの足下を持っていたんだけど・・・」
    「なぁ〜に、ロリのノーパン性器丸見えが嬉しかったの?」
    そうなんです、弥生ちゃんは今、服は着ているけど、僕が途中で脱がしてしまったために下着を身につけておらず、ノーパン状態で、荷台に転がされているんです。
    「まぁ、嬉しい事は、嬉しいんだけど、もっと嬉しくて・・・」
    「なぁ〜に・・・」
    「実は、弥生ちゃんのあそこから、僕が手に持っていた足首まで、凄い量の、雫が・・・雫が滴っていて・・・ 弥生ちゃんこの状況をめっちゃ喜んでいるんではないかと思ったんだよ!!」
    「あぁその事ね、碇に話そうと思ってたのだけど、あの時、わたしは、弥生ちゃんの頭の方を持っていたじゃない!」
    「うん」
    「で、顔が近いから、目をのぞき込んでみたの」
    「うん、うん」
    「よーく、目をのぞき込んで見たら、瞳孔が完全に開いちゃっていて、おそらく、弥生ちゃんイッちゃっていて、意識が飛んでいる感じで、意識がなかったと思うよ!!」
    「そ・・・そうなの・・・ じゃあ、僕と、小林が、産廃所から車に詰め込んだ時は、意識が無い状態だったと・・・」

    「うん・・・・、 弥生ちゃんは、わかっていないと思う。」
    「気が付いたら、荷台にまた乗せられていて、マネキンに囲まれているって状態じゃないかなぁ〜」
    「そりゃあ、好都合だな!! これなら変装しなくても良かったかなぁ・・・」そんな言葉を、運転しながらつぶやくと、小林は「ダメダメ、弥生ちゃんをおろす時に、この変装は必要だから」
    「あぁ、そっか、そっか、忘れてた、わすれてた・・・」

    などと、緩い会話を小林としていると、目的地に到着したのです。


  • 弥生ちゃん [13.投棄]


    しばらく二人の姿が視界から消え、また、何か書かれた紙を持って、碇監督さんが私の視界に現れました。
    新しい紙には、こう書かれています・・・

    「小林と相談したのだけど、弥生ちゃんを、このままの姿で家に置いとくのは、じゃまだし、後々、色々な問題が出てくるので、弥生ちゃんには申し訳ないけど、今日の事は、無かったという事にさせてもらいます。」

    「なに?なに? ちょっと理解できないんですけど・・・」

    ・・・・さらに、紙には、続きが書かれており、
    「弥生ちゃん自身が、今日ここに来ていない、そんな事にしたいので、ここに今、弥生ちゃんがいると不都合なんで、処分させてもらいますね!!」

    「えっ・・・・ えぇぇ〜」
    「しょ、処分ってどういうことですかぁ〜」

    などと思っていても、口にする事、体で表す事の出来ない、私の、気持ちを、一向に伝える事が出来ない状態のまま、急に身体が「フワッ」と、浮いたのです。

    私の、固まった身体を、碇監督さんと、小林さんが二人で持ち上げて移動しはじめたみたいです。私には、天井を見ている事しか出来ず、なんの抵抗も出来ません。
    視界に映るのは、天井でしたが、やがて青空になり、どうやら私は外に連れ出されているみたいです。
    ふたりは、本当に私を処分する行動を取っているみたいです。

    「私、固められて、身動きの取れない状態で、外に運び出されてしまっています・・・」
    「す、すっごいぃ〜 ・・・」

    それからすぐに、何か、毛布の様な物が牽いてある所におろされたかと思うと、ちょっとした振動が、身体に伝わってきました。
    そうなんです、私を、本物のマネキンの様に、物として車の荷台に放り込み、その車が走り出したのです・・・

    「私、ほんとうに、本気で処分されてしまうんだ・・・・。」

    「・・・・。」
    「・・・・・・・・・。」

    どれくらい経ったでしょうか・・・。
    私的な気持ちでは1時間以上、荷台に放置されている気分なのですが、実際は、15分位だったかと思います。
    車が、バックしたと思ったら、すぐに止まり、その後、また私の身体が持ち上げられたかと思うと、頭と、足を二人で持ち左右に振り子の様に揺らしたかと思うと、その勢いのまま、おもいっきり放り投げられ、私が空中を飛んでます。

    その様子は、まるで、マネキン人形を空中高く、遠くに放り投げる様に、碇監督さんと小林さんが、私を物の様に放り投げたのです。

    「ゴン、ガシャン、ガラガラ・・・」など、すさまじい音が響いたと思うと、私の身体の周りには、冷蔵庫、洗濯機、テレビや、家電類等の、壊れてしまった物に囲まれていました。

    幸いな事に、斜め上を向いた状態で止まってくれたので、何となくの状況がつかめました、そこは、産業廃棄物等の不法投棄現場で、穴が掘られており、おそらく、有る程度いっぱいになったら、土をかぶせてしまうのではないかと・・・

    私は、今、その産業廃棄物の中に捨てられてしまったのです・・・

    「本当に、処分される・・・」
    「私、本当に、マジで処分されてしまうみたいです。」

    私の、目線の先には、私が捨てられた産業廃棄物の穴の中を覗く、碇監督さんと小林さんが、申し訳そうに頭を下げ、その後、私に手を振っていなくなってしまいました・・・

    私が、望んだ固まる行為だけど、マネキンとして、展示したり、ちょっとした羞恥を期待したのだけど、まさか、固められて元に戻る事が出来ず、捨てられてしまうとは・・・

    「でも、本当は、これを望んでいたのかもしれない・・・」
    「こんな最後を、私は・・・わたしは・・・」

    「んっ・・・・んっ・・・・!!」
    「・・・・・・っ・・・・!!」

    そのまま、今まで味わった事がない最高の絶頂を迎え、意識を失ってしまったのです・・・・。


  • 弥生ちゃん [12.告知]


    私が、固まってしまって、全く動けなくなった状態になって、すぐに二人の姿が、見えなくなってしまって、すでに10分間位、放置されてます。
    あっ・・、碇監督さんがわたしの前にやってきました。
    なにやら、新聞チラシの裏みたいな紙を、わたしが見える位置に合わせています。
    その紙には、「ごめんね!! 僕知らなかったんだ、耳まで聞こえなくなる事、でも、問題は無いから安心してね!!」と、書かれています。
    どうやら、私の聴覚まで失われてしまった事実に気付いてくれたみたいです。
    わたしは、「大丈夫です、けど、ちゃんと元に戻るんですよね!!」って、言おうと思ったのですが、出来ないんですよね・・・ 口の中まで塗装され、固められてしまっているので・・・

    碇監督さんが、次の紙を見せてくれました。その紙には、衝撃的な言葉が書かれていました。
    「弥生ちゃんごめんなさい、今日の塗装した、固まる透明塗料なんだけど、小林が間違って、まだ研究中の固まった後に、元に戻すことが出来ない塗料を使ってしまったみたい・・・ ごめん・・・」
    私の視界の前にいる、猪狩監督さんがぺこりと頭を下げ、その横に、小林さんが現れ、頭を下げた・・・

    「えぇっ〜・・・!!」と、言葉に出したいのですが、何一つ動かせないし、伝える事が出来ません。

    私はものすごく動揺して・・・います・・・。

    「じゃあ、このまま、わたし・・・戻る事が出来ないの・・・」
    「人間終了じゃないですか・・・」
    「まだ色々経験したい事もあったのに・・・」
    「こんな、マネキンの様にされてしまって、私・・・わたし・・・ワタシ・・・」

    「・・・・」

    「・・・・・・・・・・・。」

    「・・・・・でも、私は、これを期待していたのかもしれない・・・」

    「碇監督さんなら希望を叶えてくれるのではないかと、思っていたけど・・・・、ここまでやっちゃう人だとは・・・」

    「本当に、もう戻る事は、出来ないのか、嘘なのではないか?」
    「そう、私を喜ばせるための、嘘なんじゃないかな?」

    そんなふうに、考え出すと、このシチュエーションは、わたし好み過ぎてたまらない!!

    でも、私のそんな希望は、簡単に裏切られてしまった・・・


  • 弥生ちゃん [11.監督のいたずら・・・]


    どんな悪戯を実行しようか・・・
    悪戯が思いつかないのではなく、やりたい悪戯が多すぎて、迷っているのである。
    とりあえず、夕方頃までには、弥生ちゃんをバスターミナルに送っていかなければならないので、時間的には余裕なのだが、こんな凄いプレーをした後に、高速バスに乗って、さらに電車に乗り換えて帰宅できるのだろうか?
    弥生ちゃんの家の近くまで車で送っていければ、ベストなのだが・・・ 「そうだ!! グットアイデアを思いついたよ!」と、隣にいる小林に今後の行動を耳打ちした。
    小林は、コクリとうなずき、ニコニコしている。
    本当に、最低で、変態な二人なのだ・・・

    「では、行動開始!!」


  • 弥生ちゃん [10.全身が固まる・・・]


    首から上が、満遍なく塗装されてしまいました。
    まさか、自ら進んではと言え、目や口の中まで塗装してしまうとは・・・ このまま固められたら、わたしどうなってしまうのだろう、本当に大丈夫なのかな?
    「じゃあ、照射するから」と、いって碇監督さんがわたしの首から上に紫外線を照射し始めました。
    「口の中にも塗装したので、口の中も少し見たいので、唇は閉じずに、ちょっとだけ微笑む感じで、そうそう、歯も見える感じで、ニコッて感じで・・・」
    「目も、瞼は閉じずに開いたままね!!」
    「うん、いい感じ!!」

    照射はすぐに終わり、やがて、硬化が始まっていく・・・ 少し開きすぎている口を閉じようと思ったが、もうあまり動かすことが出来ない状態になっていて、瞬きも出来ない。

    わたしは、興奮のあまり、肝心な事を聞くのを忘れていた。
    今日、固められるのはわかっていたけど、その後どうなるのか聞いていないし、相談もしていなかったのです。

    今、この後の事を聞こうと思ったのだが、遅かった・・・

    もう、なにも動かない・・・

    碇監督さんに聞こうにも、唇も舌も全く動かないし、おそらく口を開けて塗装していた時に、小林さんが、飲んでも食べても大丈夫って行っていたのを聞いて、少し飲んだ、わたしも悪いのかもしれない、このために、咽の奥や、声帯も固まってしまったのではないかと・・・
    目にも塗装して固められてしまっているので、目で合図する事も出来ない、さらに、碇監督さんらしい、塗り残しが無いキッチリした塗装なので、耳の中まで塗装されてしまって、鼓膜まで固まってしまった様で、外の音が全く聞こえなくなってしまったのです。
    わたしから、二人に伝える事が全く出来なくなってしまっている。

    どうしよう・・・

    でも、すごい、すごすぎる、この状態・・・

    音は聞こえないが、目は見えているので、二人を確認することは出来るが、目(眼球)を動かす事が出来ないので、二人が、わたしの正面からいなくなると、全く何処にいるかさえわからなくなってしまう状況なのです。

    いっぽう、変態さんのお二人は・・・

    「なぁ、小林・・・ 弥生ちゃん、全身固めでも、凄いプレーなのに、本人の意思で目も、口内も固めてしまったのだけど、本人は意識がある状態なんだろ!!」
    「うん、本人の意識はきちんとあるけど、こちらに伝える手段が一切なくなってしまったというのが、現状かな?」
    「手段がない?」
    「うん、身体動けないし、口も動かない、目で合図さえ出来ない」
    「あぁ、そう言う事か!」
    「じゃあ、弥生ちゃんが、もうやめたいと思っても、こちらに伝える事が出来ないじょうきょうか、凄いな・・・」
    「まぁ、3時間で硬化の硬化が切れるので、特に問題はないだろう、わたしが自らの身体で実験した時も問題無かったから、大丈夫!!」

    「じゃあ、この会話を聞いている弥生ちゃんも、3時間で硬化が切れる話を聞けたから、安心しているかな?」と、僕が話すと、小林は「聞こえてないよ!!」って言うのである。

    「ん? 聞こえない・・・ どうして」
    「だって、碇、耳の中まできちんと塗装しちゃったじゃない、あれじゃ鼓膜にも塗装が届いて、固まってしまって、鼓膜が振動しなくなるよ!!」

    「あぁぁ〜」やっちゃったな・・・
    ついつい、いつもの金粉の撮影の乗りで、全身くまなく塗るのが当たり前になっていたから、塗り残しが無いように塗装してしまったのである。

    「じゃあ、弥生ちゃんは、今、目が見えるだけで、しかも真っ正面限定で、動けない、しゃべれない、聞こえないと言う状況か、凄いなぁ〜」

    「でも、僕たちのこの会話が聞こえないとなると、弥生ちゃんは、いつ戻る事が出来るのかわからないし、これから何をされるのかわからない状況って事だから・・・・
    「ちょっといたずらしようか!」
    「いいね!!」と、弥生ちゃんの視線が届かない所で、悪巧みをする二人なのである。

    二人が、いたずらを考えているとは知らず、弥生ちゃんは、

    「こんな状態のわたしを、どこかに展示・・・」
    「放置してほしい・・・」

    などと、妄想に耽っているのでした・・・